沢知恵がうたう人権の詩


昨日は仕事終了後荻窪駅に出て、丸の内線で新宿御苑へ。徒歩5分の四谷区民ホールにて沢知恵さんのコンサートという予定でした。普段は自転車で通勤しているのですが、チャリは足手まといになるな・・・という判断の元に徒歩で職場に向かいました。職場は徒歩だと20分強。冷たい北風の中保育室の子どもたちと児童館に散歩にも行ったので、万歩計の数値は16191歩でした。2013年に入ってからの最高数値です(*^^)v
職場を出たのは午後6時。荻窪駅まで早足で歩いたので、開演ギリギリになるかな・・?という予想は外れて、開場10分後位に到着しました。先に到着していたつれあいが、最前列中央の席を取っておいてくれたので、フルコンサートピアノ(ベーゼンドルファー275)の真正面でした。落語会に行くようになってから、自由席の時はホール音響的にベストな席よりも、パフォーマーにより近い席を選んでの人間オーラ浴志向になりました。
幕開けはアカペラでの『わすれねばこそ』。沢さんのホールコンサートに参加するのは久しぶり。スポットライトに浮かぶ白いドレスがステキでした。
「こういう趣旨のコンサートで司会者も主催者の挨拶もないのは珍しいんですよ〜。」とご本人もおっしゃっていましたが、一曲でも多く歌って、本人の言葉で語って欲しいという主催者の粋なはからいを意気に感じての素晴らしいコンサートでした。「人権・・・じゃなくて『ジャンケン』と笑いを取ってから歌った『グー・チョキ・パーのうた』。私を含めてですが、会場の声は負ける手を答える時の方が大きかった気がします。2番だから慣れただけかな?あんまり戦闘モードでない人が集まった会場だったのでしょうか?(笑)こういう歌です。

「詞」と「詩」について、お祖父さま金素雲氏のこと、大島青松園との関わり、金素雲氏の『朝鮮詩集』と茨木のり子氏の出会い、小学3年生の時の谷川俊太郎の詩との出会い、東日本大震災のこと・・・MCの時間はそう長くなかったのに心に残るお話が沢山ありました。
金子みすゞの『みんなをすきに』は聖歌のようでした。「みんなを好きになれない人であろうからこその祈り」の言葉が胸に刺さりました。どんな聖人君子も《みんなをすきに》はなれないと思います。好きなふりはできるでしょうが・・・。
ぞうさん』はまど・みちお作詞・團伊玖磨作曲だったのですね。沢さんのブログ《並べてみたら、武満 徹、三善 晃、團伊玖磨の作品がまとまって・・・》を読んで、『死んだ男の残したものは』『私が歌う理由』ん?團伊玖磨?ああ!『ぞうさん』!と思い出しました。
つれあいはベースを弾くので、いつも「(沢さんのピアノの)低音部がすごく良い」と言っているのですが、昨日は「ホールのピアノだと、ますます良い」と大絶賛。PCで検索したところ、ベーゼンドルファー275は92鍵あり、普通のピアノの88鍵より低音の拡張部分は黒く塗ってあるそうです。へ〜そうだったんだ〜。私は弱音から最強音までのダイナミックスに感動しました。
『死んだ男の残したものは』では、黒い雨や灯火管制下の暗い街が見えた気がしました。


美術館でゴッホの星月夜を見て、湾岸戦争の絵だと言った子どもがいるそうです。

そんな事を連想し、曲のさなかに、成層圏で展開する未来の戦争まで想像してしまいました。

ところで、このコンサートの入場料はワンコイン。わずか500円でした。

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終演後、四谷三丁目まで歩いて、晩ご飯。つれあいがぐるなびで調べておいいてくれたチーズ・フォンデュのお店は満員で入れませんでした。「デザートを召し上がっているお客さまはいらっしゃるのですが・・・。」という対応。次に入ってみたスペイン料理店も満員だったのですが、テキパキと順番待ちの椅子に案内され、料理のメニューを渡され、メニューにない特別料理も紹介され・・・と気合いの差が出ました。それもそのはず、案内してくれたのはこのお店のオーナーさんでした。
お店は《ラ・タぺリア》オーナーはカルロスさんとおっしゃるそうです。写真を撮らせて下さいとお願いすると、「フォトショップでブラピみたいに直してね♪」とのこと(笑)

ワインは「渋めの赤を」と頼むと、バスク地方産のものを選んでくれました。


左はじゃがいものアリオリ。にんにくマヨネーズが美味。右はオリーブのラ・タペリア漬け(ピリ辛のトマトソース味)。黒と緑のオリーブ入り。白い粒はにんにく。ソースも美味しかったのでパンにつけてキレイに完食。オリーブやにんにくは卓上の爪楊枝で刺して食べます。

つれあいの好物、ヒシコイワシの酢漬け

私の好物、ムール貝

白アスパラガスとアンチョビーのサラダ。これは銘々の皿にサーブしてくれた後の写真です。

イカイカ墨煮 ガーリックライス添え。こちらもサーブ後。パラパラのライスが美味しかった〜♪

黒いソースはお皿をパンで拭って食べました。パンも美味しかったです。

豪華!スペシャルパエリア。イカのワタが入っていたのかな?濃厚な味でした。


デザートはクレーム・ブリュレ オレンジソース

ミネラルウォーターもスペイン産でした。
カルロスさん曰く、「美味しかったら、みんなに話し宣伝してね。もし、不味かったら、その場でお店の人に言ってね。」
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スペインのおつまみ料理はタパスと言うそうです。タパスのせいで、普段よりワインを飲みすぎたので、写真はピンボケ。帰り道では貧血になり、目がチカチカ。。。。でも、充実したコンサートの後で美味しい食事をして、幸せな週末でした。