イサム・ノグチ庭園美術館


話が突然四国に戻ります。(^^ゞ
旅行の予定を立てている時、つれあいが「飛行機には乗らないですむものなら、なるべく乗りたくない」ときっぱり言ったので、新幹線で岡山に行き、岡山からマリンライナーで高松に行きました。写真のカッコイイ電車で瀬戸大橋を渡りましたが、快速なので、普通料金です。わ〜い。

こんなかわいいマークもついていましたよ。

旅行初日(8/22)は快晴だったので、瀬戸大橋からの海の眺めに私はずっとキョロキョロ&うっとり。日常的にマリンライナーを利用している乗客との温度差にちょっと笑いました。


高松駅から一歩外に出ると、暑さにクラクラ〜。この日の最高気温は36.8℃。瀬戸内国際芸術祭のせいか、駅のコインロッカーは空きがなかったので、手荷物預かり所に預けました。実は高松シンボルタワーやフェリー乗り場の側にはコインロッカーが沢山あるのです。(そのことに気づいたのは、二日後の大島青松園コンサートの日)
商店街で讃岐うどんのワンコインランチを食べてから、タクシーで同僚Uさんおススメのイサム・ノグチ庭園美術館へ。
タクシーの運転手さんが場所を知らなかったので、近くからはメーターを下げて、地図を見て探しながらの道行きでした。
15時からの回に見学させていただいたのですが、作品を覆うように移築した、酒蔵や丸亀の豪商の住まいを移築した住居(イサム家)は風が通って、とても涼しかったです。
吉田兼好徒然草で《家の作りやうは、夏をむねとすべし》と書いていたのはこのことなのね!と納得しました。晩年の住まいの座敷から見える、竹と柿と石の作品が見える庭は一幅の絵のようでした。日本庭園の定石では竹と柿は組み合わせないそうですが・・・(笑)家の裏山に当たる彫刻庭園の崖を少し降りた所に樹皮がむけて幹がツルツルしている見慣れない大樹があったので、「何の木ですか?」と尋ねると、「ユーカリの木です。」と教えてくれました。アメリカ人のお母さまを懐かしんで植えた木だそうです。米国と日本のはざまで収容所生活を送ることになったり、大変な経験を経てこられた方だからこそ、作品から平和と生命への強い願いが伝わってくるのでしょう。死後はその石の中で眠りたいと言っていたという石は柔らかく暖かい子宮のようでした。石の中で見る夢・・・萩尾望都的世界です。太古からの地球の活動で生まれた石、長い時を刻んできた石・・・石という素材に強く惹かれるイサム・ノグチの思いが、今も広い庭園美術館中を波のように浸しているかのようでした。雨の日や別の季節にも行ってみたいと思いました。Uさん、教えてくれてありがとう!