ちひろ美術館 ちひろと初山滋―永遠のコドモ―
今日はいわさきちひろさんのお誕生日(生誕95年)。無料感謝デーでした。
《赤い毛糸帽の女の子》(『ゆきのひのたんじょうび』(至光社)より)にちなんで、赤い帽子または赤い手袋を着用していくと、招待券がゲットできるので、つれあいは還暦祝いに音楽仲間からいただいたキャップをかぶり、私は当時高校生だった娘のために購入した赤い編み込みの毛糸帽をかぶっていきました。ただで入場して、招待券までもらって来るなんて、すずめのお宿の欲張りばあさんみたいですね〜(笑)ちひろ美術館のスタッフのみなさんは「あら〜今日は赤い帽子の方が沢山!」と喜んで下さっていました。ホッ。
初山滋さんの「コドモノクニ」に掲載されていた童画は見たことがありましたが、原画を見るのは初めてでした。モダンさ、色彩、絵のリズミカルさにうっとり!特に光村図書の小学国語教科書の表紙には感動しました。
背景が黒の作品のシャープさも素敵でした。
自画、自刻、自摺の木版画は1897年浅草生まれの作者ならではの江戸時代からのつながり感と諧謔味が面白かったです。
母子家庭に育って、小学校卒業後模様画工房に奉公に出た苦労人なのに、作風はキラキラと内側から輝くよう。十分に子ども時代を楽しむ時間がなかったからこそ、子どもの時間を取り戻すかのように子どもの輝きを描き続けたのではないか・・・と学芸員さんがコメントしていました。それを読んで、『飛ぶ教室』のケストナーを思い出しました。「泣くこと厳禁」「泣くこと厳禁」・・・ケストナーも苦労人です。
- 作者: エーリヒケストナー,ヴァルター・トリアー,Erich K¨astner,池田香代子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2006/10/17
- メディア: 単行本
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1932年に発表された《なんなん菜の花》という絵についていた詩のリズムが気に入ったのでメモしてきました。
なんなん菜の花 初山滋
なんなん菜の花 さくみちを
なんなん七つの 子が通る
なんなん菜の花 黄色いな
なんなん菜の花 きれいだな
なんなん泣いてる 七つの子
なんなん泣き泣き どこへゆく
なんなん菜の花 さくみちで
なんなん仲よく 遊ぼうよ
なんなん何度も 呼んだらば
なんなん泣く子が 笑ったよ
なんなん菜畠 二人で
なんなんならべば うれしいな
ちひろの庭にはまだサルビアが咲いていました。
帰り道で出会ったワンちゃん。まだ5カ月。くうちゃんと呼ばれていました。
この10月桜、大きな枝が折れていましたが、花はしっかり咲いていました。