世渡り上手と世渡り下手

先週ターナー展に行ったのですが、パトロンの貴族のために《座礁した船》を描き、下絵の時点で却下された・・・とか、イギリス王室にトラファルガー海戦の絵を注文されたのに、戦勝を祝うどころか戦争の悲惨さを描いて、以後一切王室から絵を発注されることはなかった・・・とか、笑える世渡り下手エピソードがありました。取り巻きの貴族がターナーを描いたお腹の突き出た短足のスケッチは何故か観客に大好評で、「本当に短足ね〜」「お腹出てるわね〜」「チビ・デブ」と散々の言われようでしたよ。

東山魁夷パトロン 山崎種二(伝説の相場師・山種証券創業者)のために、縁起を担いで、《満ち来る潮》を描いているのとは好対照だなぁと心密かに笑ったのでした。