アンリ・ルソーから始まる素朴派とアウトサイダーズの世界


昨日は砧公園にある世田谷美術館に行きました。
紅葉がきれいでした。

内容は専門的に美術教育を受けていない人、職業画家ではなく余暇に描いていた人、心を病んでいる人、老人になってから猛然と描きはじめた人・・・などの作品が多数展示されていました。英国首相をつとめたチャーチルから路上生活者まで・・・作者たちのそれぞれの人生が色濃く反映された作品群でした。
1.画家宣言 アンリ・ルソー 2.余暇に描く 3.人生の夕映え 4.道端と放浪の画家 5.才能を見出されて 旧ユーゴスラヴィアの画家 6.絵にして伝えたい 久永 強 7.シュルレアリスムに先駆けて 8.アール・ブリュット 9.心の中をのぞいたら 10.グギングの画家たち の10のコーナーに分けられていました。私は4と10の画家たちに特に心惹かれました。
ウィリアム・ホーキンスという人の《スネーク・レスラー》《バッファロー 6》は特に迫力がありました。絵の中に自分の名前と生年月日が大書されていました。この絵が自分そのもの、自分のこれまでの人生そのものと宣言しているかのような迫力でした。 バスキアの《SEE》にも魅了されました。丸亀で見た大竹伸朗の絵と共通するものがありました。バスキアはスプレーで描いた落書きで注目され、一躍時代の寵児となりましたが、薬物中毒のために27歳で亡くなったそうです。The 27 Club(ブライアン・ジョーンズジミ・ヘンドリックスジャニス・ジョプリンカート・コバーンなど27歳で亡くなったロックやブルースの音楽家たち)に入会できそうです。
10.のグギングの画家たちというのはオーストリアの国立精神病院内にある芸術家の家(アトリエ)で共同生活する患者さんたちです。私はチルトナーという人のちょっとユーモアのある絵が気に入りました。
絵を描くこと、絵を描きたいという衝動・・・幼児画にも通じる切実な欲求に心を動かされる美術展でした。つれあい曰く「パンクだったねぇ。」

                   *
昨日は天気が複雑怪奇・・・誰かしらは在宅だったにもかかわらず、2回も洗濯物を雨に濡らしてしまいました(>_<)