柳家三三独演会 春 @中野ZERO小ホール


昨日は13日の金曜日でしたが、まずまず上々の一日でした。
今年度最初の落語会は柳家三三師匠。つれあいと一緒に出かけました。3月は忙しさにまぎれて落語会に出かけなかったので、心ウキウキ春が来た〜♡という気分です。
開口一番は二つ目三遊亭歌太郎さんの「粗忽長屋」。初めて聴きましたが、落ち着いた語り口で上手だな〜安心して聴けるな〜と思いました。途中で地震があり、結構長く揺れたので13日の金曜日ということもあってか、会場に動揺のさざ波がたったのですが、平常心で語り続けていました。エライ!歌太郎さんは三遊亭歌武蔵師匠のお弟子さん。歌武蔵師匠は中野在住とか。客席の最前列に陣取っていました。もと相撲部屋に所属していたとあって、Yシャツ姿でもやはり目立ちます(笑)
三三師匠は「大工調べ」と「お神酒徳利」。どちらも軽快なテンポで楽しませてもらえました。それでもやっぱり、私は「大工調べ」が苦手。大家さんに同情してしまうので、大工の政五郎の啖呵も奉行のお裁きにも全然カタルシスを感じません。この感じ方は現代人の小理屈とは思うのですが、商人を下に見る身分差別意識まで感じてしまいます。とはいえ、三三師匠のよどみない啖呵には感嘆しました。師匠の声と滑舌、良いですよ〜。「お神酒徳利」は宮部みゆきの書く、読後感の良い系統のミステリーに近いものがあります。本当に良くできた噺だなぁ。
ホールを出ると外は雨、途中のコンビニで300円の傘を買って、ウン十年ぶり(?)に相合傘で新井薬師駅まで歩きました。晩御飯は新井薬師大番でつけ麺を食べました。すりおろしニンニクがたっぷり。冷たいビールに良く合いました。
新井薬師から西武線に乗ったのですが、先に乗り込んだつれあいが優先席の前に立つと、間髪をいれずにリクルートファッションの女の子が席を譲ってくれました。つれあいは昨年めでたく還暦を迎えましたが、その時はハンチング、ジャンバーにジーンズ、バスケットシューズという若者のような格好をしていたので、内心ショックだったのではないかしら?(笑)私は妊娠中をのぞけば、席を譲られたことはないけれど、思わずその時に向けて脳内シュミレーションしてしまいました。ちなみにつれあいが席を譲られたのは今回が二度目だそうです。一回目は男子が譲ってくれたので、丁重にお断りしたそうです。良く分からない理屈です。(笑)
席を譲る話では高橋秀実R25石田衣良と交代で巻末エッセイを執筆しています)の『からくり民主主義』にすごく面白いことが書いてありました。「席を譲るためにはまず席に座ることが肝心です!」と・・・本当だ〜確かに座ってなくちゃぁ、人に譲ることはできないものね(笑)

からくり民主主義 (新潮文庫)

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写真は近所の公園の桜と花畑。花はミニ金魚草とネモフィラ(青い方の花)。ネモフィラってオオイヌノフグリ(こんなに似合わない名前も珍しいけどいっそ面白い)の巨大版に見えます。ちょっと調べたら科は違ってました。他人の空似なのかな?