じっくり 菊六の会


5月2日(月)は日暮里サニーホール・コンサートサロンで『じっくり菊六の会』を聴いてきました。この春娘が就職して、日暮里が職場の最寄り駅になったので、初めて行った会場ですが、親近感がわきました。キャパ100名ですが、補助席も出る大盛況。菊六さんは絶好調でした。
銀行でおつり用100円玉へ両替を頼んだ時のとぼけた対応話が面白かったです。どこまでが実話かなぁ・・・と眉に唾をつけながらも、平和な粗忽話に和みました。某三菱UFJ銀行の人のキャリーバッグ(実は高座用の着物入り)⇒海外旅行⇒両替⇒外貨という早とちりフローチャートはすご〜く良くわかりました。
   古今亭 菊六   鮑のし
   柳家 ろべえ   噺家の夢
   古今亭 菊六   あくび指南
        《仲入り》
   古今亭 菊六   居残り左平次

鮑のしに出てくる鯛の値段を上手に取り入れたろべえさんの『噺家の夢』が面白かったです。喜多八師匠の十八番のようなので師匠バージョンも是非聴いてみたいです。金銭が本質的に持っている記号性。インフレが進めば紙屑同然にもなるし、円の価値が高い国の駐在員になれば、サラリーマンでも運転手・メイドつきで豪邸に住めることもある。そんなお金のあやふやさをうまく突いた噺だと思いました。なので若干安易なオチも全然気になりませんでした。

あくび指南は一昨年の5月にパレットクラブ寄席で聴きましたが、ますます磨きがかかっていました。ともかく間が絶妙。好きだなぁこの噺。

写真は4月20日のまめ蔵寄席で撮影した菊六さん。ちなみに後ろでケーキを持っているイケメンはギター演奏で前座をつとめた店長のゆう太君。
まめ蔵寄席は席亭のマスターと奥様のおもてなしがすばらしく、寄席終了後の美味しいカレーと日本酒も楽しみ!4月の会では東北地方の蔵元の日本酒を色々味見させていただきました。「乾坤一」というお酒が特に美味しかったです。演目は『厩火事』と『崇徳院』でした。