有元利夫展 天空の音楽


大好きな美術館で大好きな作家の作品を見るしあわせを満喫してきました。
印刷では微妙に変わってしまう色調、伝えきれないマチエール、そして、作品に素晴らしく似合っている額を堪能しました。額には虫喰いの痕のような穴をポツポツあけたり、ぶつけて剥がれたかのように一部を削ったりして汚しをかけているものもあります。部屋ごとの作品の取り合わせ方も好みでした。
有元氏のヴィヴァルディーのマンネリを褒める言葉が面白かったです。なんだか自己弁護というかヴィヴァルディーに仮託した矜恃に感じられました。38歳で逝去されたことが本当に残念です。
  遠くにある理想の姿は見えている。でも、一歩先が見えないのだ。
  そして、遠くはどんどんはっきりして行くし、
  足もとはどんどん暗くなる。

いったい、どんな理想の姿が見えていたのでしょう?