蝋梅見物


友だちのFさんと一緒に埼玉県長瀞町宝登山蝋梅園に行ってきました。秩父鉄道長瀞駅はレトロな風情で愛らしい建物です。駅構内に大正15年に写した写真が飾ってありましたが、ほぼ当時のままで使われているようです。窓ガラスや電灯が特に素敵でした。ちなみにスイカパスモは使えません。この雰囲気をずっと保ってほしいと思いました。
先週の日曜日、ロープウェイは1時間待ちだったという情報があったので、今日は蝋梅園まで歩いて登ろうと勇んで出発しましたが、駅から少し歩いたところで、阿左美冷蔵宝登山道店を発見!天然氷のカキ氷は普通のカキ氷とは別世界の美味しさだという記事を読んでいたので、「ねぇ、いきなり寄り道しても良い?」とFさんにお願いして、早速店内へ。さくら小豆のカキ氷とルイボス・アールグレーティーを注文し、二人で一個のカキ氷をわけあいました。お店の方は気をきかせて最初からスプーンを二本セットしてくれていました。ふんわりと優しく口どけの良いカキ氷は、頭が痛くなることも、舌が凍えることもありません。さくらシロップは爽やかな香りとやさしい甘み。氷の中に隠れていた小豆は甘さ控えめな黒糖味。すばらしいハーモニーでした。まさに次元が違うカキ氷。1/11に切りだしてきた氷だそうです。宝登山から湧きだす沢の水を平安時代からの製法を守って作っているとか。宝登山神社の境内にはヤマトタケルが禊をした水が今も湧きだしているのだそうです。


テクテク1時間ほど登って、たどりついた蝋梅園はやや盛りをすぎていました。風に散らされているのか香りも予想したほどではありませんでした。花と最高の時期に行き会うことはなかなか難しいです。眺望が見事だったので、登った甲斐はありました。
帰りに長瀞郷土資料館に立ち寄り、旧新井家住宅(重要文化財)を見学しました。重要文化財ですが、建物内に係の人はいなくて、どうぞご自由にご覧下さいという感じ。置いてある道具類には名前を書いた紙の札こそついていますが、説明は全然書いてありません。このゆる〜い感じ好きだなぁ。「おくのでえ」という畳を敷いた客間の床の間にわらで作ったお正月の縁起物が展示してありました。宝船の隣には子孫繁栄を祈る一対の飾り物が・・・。


神社の名前といい、何か民俗学的な謂われがありそうな気がしました。木を削って作る小正月の飾り物も面白かったです。郷土資料館の方に戻ると、ボランティアガイドさんが秩父地方の由来を説明をしてくれました。「龍馬伝」第一回の少年時代の龍馬が川に落とされるシーンは長瀞で撮影したそうですよ。
ほうとうに似た太いうどんがチャンポンのスープに入っている感じの「おきりこみうどん」を食べてから駅に向かいました。駅の近くのお蕎麦屋さんで面白い張り紙を発見。水が美味しいところはお蕎麦も美味しいはず。おばあちゃんが心をこめて用意してくれた感のただよう「ゼザート」つきお蕎麦を今度は食べてみようかな?