5月のバラ

この週末は私にしては忙しい日々でした。
28日(金)は高校時代の友だちと上野で待ち合わせて、国立博物館 平成館で開催中の『国宝 阿修羅展』に行って来ました。4/13(月)にも朝日新聞社アスパラクラブのご招待で見に行っていたので、2回目です。小雨にもかかわらず入館まで40分待ち。ライトで金色に輝く阿修羅さまのまわりは押すな押すな状態。「ジョルジュ・ドンのボレロみたい!」と言う友だちのコメントに深くうなずきました。
30日(土)はうちの子どもたちがお世話になった幼稚園が製作したドキュメンタリー映画の完成試写会に行きました。『風のなかで〜むしのいのち くさのいのち もののいのち〜』年長さんの1ヶ月間の生活を追った内容です。説明的なナレーションやテロップが入らない、見る人の感性を信じている作り方に好感を持ちました。TVを見ると、時々製作者に向かって、「アンタたち、視聴者をバカだってなめてるでしょ!」とケンカを売りたくなる私には、清涼剤のような作品でした。ちなみにニュースに音楽を入れられるのが本当に嫌い!「ここは泣くシーンですよ〜」「ここは驚いてくださいね〜」的な音楽がかかると、怒りMAXになります。
映画の中の子どもたちは、耐震工事中の大工さんの仕事を手伝ったり、床下を探検したり、固い土をやわらかくして植物を植えたり、ジョーロを取り合ってケンカしたり、頭と体と手を目いっぱい使って生きていました。大人も含めて、生きるということがお金で必要なモノを買ってきてそれを消費することとほとんど同義になっていて、それが生きている実感を乏しくしているのかなと映画を見ていて思いました。時に友だちとぶつかり合う、床を磨く、火をおこす、炉を修理する、材木を運ぶ、家を解体する・・・映画の中の子どもたちはリアルな生活者でした。私は余計なおせっかいで子どもたちから生活を奪っていないかな?と反省させられました。幼稚園の雨の中の緑が美しかったです。
31日(日)は先月23日に永眠した、夫の母の納骨式でした。某バラ咲く聖園(笑)に埋葬したのですが、5月のバラは本当に見事でした。雨模様の一日だったのに、埋葬式の時だけは雲が切れて陽が射し、義母はまたしても名女優ぶりを発揮したのでした。