菊六落語会

以前から原田治さんのブログで気になっていた、菊六落語会。先月、柳家三三さん目当てで行った浜離宮朝日ホールで菊六さんの「幇間腹(たいこばら)」を初めて聴き、これは絶対行かなくちゃ!と即予約。晴れて本日パレットクラブ寄席デビューを果たしました。会場のパレットクラブ築地場外市場にあるので、「すしざんまい本店」でまず腹ごしらえ。フロアの男性陣とカウンター内の職人さんたちがお客さんが来店するたびになんだかヤケのように「いらっしゃいませ〜」と怒鳴っているのが、ブックオフの山彦挨拶みたいでちょっと苦手でしたが、お寿司は美味しくいただきました。つれあいが注文した「あら汁」がすごく美味しくて、私チョイスの「あさり汁」は負けでした。(泣)
開場時間に入り、一番前の席に座りました。生身の人間の存在感が伝わってくるので、落語は可能な限り前で聴くのが好き。ホールの落語会で後ろの方の席だと、有名な方の高座でも、意識不明になってしまうことがたま〜にあります。
ネタは「あくび指南」と「子は鎹(かすがい)」。「あくび指南」、菊六さんは女の人が素敵。睫毛が長く、指も長く、色白なのも良いのかな?髪は丸刈りなのに、ちゃんとそこにちょっと色っぽい女の人がいるみたい。軽薄な若い衆、アニキ分、指南役の三人もきっちり演じわけられていて痛快でした。あくびのお手本がなんとも言えない間で、場内水を打った静けさ。笑いをこらえて涙がにじみました。「子は鎹」は泣ける話。お酒が入るとDV亭主。自分が子どもを連れて出て行った後、女郎さんを家にひきこんだ男を3年たっても思い続ける妻というのは、私の辞書にはないけれど・・・。鰻屋さんでの再会シーンではお父さん(熊五郎)が川谷拓三に見えました。可愛げのある人だということなんでしょうね〜。