図工準備室の窓から

図工準備室の窓から: 窓をあければ子どもたちがいた

図工準備室の窓から: 窓をあければ子どもたちがいた

児童文学者 岡田淳さんの初めてのエッセイ集です。
娘は『びりっかすの神さま』私は『放課後の時間割』が大大大好き!
岡田淳さんは、創作活動をしつつ、西宮市の市立小学校で新卒の22歳から定年退職するまで38年間図工専科の先生を続けられたそうです。「教え子たちがうらやましいね〜。」「きっとどんな子も図工が大好きになっちゃうだろうね〜。」と小学生時代の娘と何度話したことでしょう。

エッセイの中に、
小学校は、ほかのひととの関係のなかで文化と系統的に出会うところ、と決めると、図工の目標は、
①絵をかいたり、ものをつくったりすることを好きになること
②あのひとやるな、と思えること
③自分もやるぞ、と思えること
の三つに決まった。

岡田先生は友だちの絵のいいところを見つける授業、作品を見て、それを言葉にするということにも力をいれたそうです。自己肯定感も人とかかわる力もつきそうな授業だなぁと思いました。

 図工は、いつの日か勘定をごまかさぬように、という類の実学ではないのだ。つまり、いつの日か豊かな人生を送れるために、ではなく、今を豊かに生きる実学であったのだ。
 今、表現を楽しむこと、それ自体のなかに豊かな人生があると思う。「いいぞ、いいぞ」「おれはよくやった」「あいつすごいな」とわくわくする体験。それが「豊か」なのである(そしてそれが、いつの日にか、の豊かな人生につながればうれしい)。
 図工は「いつの日か」ではなく、「今」なのだ。きっと。

上の文章、《図工》を《あそび》に書きかえると、乳幼児教育にもぴったりくると思いませんか?