旧金毘羅大芝居(金丸座)


つれあいの友人S氏がガイドボランティアをつとめている。旧金毘羅大芝居(金丸座)です。天保6年(1835)に建てられた、現存する日本最古の芝居小屋。昭和45年に重要文化財に指定され、その後現在の場所に移築されたそうです。廻り舞台やセリなどの仕掛けはすべて人力で動かしています。宙乗りのための《かけすじ》という装置もありました。びっくり!天井は細かく竹で編んであり、上から花吹雪を散らすことができたそうです。芝居小屋は夢の国。イリュージョンだったのではないでしょうか?ここに来たことで、落語に登場する芝居狂いの若旦那や定吉への理解が深まった感じ。収容人員740名ですが、江戸時代にマイクはないので肉声でもセリフが届いたのでしょうね。
中村勘三郎さんがこの芝居小屋をとても愛していて、平成中村座はここをモデルに作っていたということです。「四国こんぴら歌舞伎大芝居」に来ると地元の飲食店に気軽に入り、すんなり溶け込んでいたとか。ある年、県外からのお客さまが多くなったために、毎年参加していた地元の人がチケットを入手できなかったとぼやいたら、勘三郎さんの計らいで、舞台袖にスペシャルシートを7席用意してくれたことがあったそうです。S氏の同僚ボランティア氏はそこで芝居を観ることが出来たことを本当にうれしそうに語ってくれました。私は歌舞伎のことは全然わからないのですが、つくづく惜しい役者さんを亡くしたものだと思いました。

窓の外は激しい雨でした。

琴平町ゆるキャラ《こんぴくん》はS氏夫人からのいただきもの。

うどん県メモを舞台に見立ててみました。

背中には鶴のマークがついています。そういえば、金丸座のマークが鶴なので、鶴つながりなのか、玄関にはJALの提灯もぶら下がっていました。