河合玉堂展


国立新美術館で「貴婦人と一角獣展」を見た後、六本木ミッドタウン 浅野屋のパンとビールで軽くお腹を満たし、日比谷線で恵比寿に向かいました。

恵比寿駅のガード下に消防のゆるキャラ発見。ツボだわぁ。

山種美術館は17時閉館(入館は16:30まで)なので、急ぎ足で向かいました。すると空からポツポツを雨が・・・。16時半ギリギリに館内に滑り込むと、外の雨音も激しくなってきました。「やった〜贅沢な雨宿りだね〜♪」とつれあいとささやきあいました。

河合玉堂の絵は日本の原風景という言葉がぴったりでした。川が流れ、緑したたる山があり、明るく働く人々の姿が点景されています。山水画中の点景人物は見るものを風景の中に誘い込むための記号的なものが多いと思っていましたが、玉堂の人物は違っていました。基本みんな働いていて、作者のひとりひとりの人物への愛がにじみ出ています。戦時中に戦意発揚のために描いた絵が波濤を描いた風景画一枚のみというところにもハッとしました。玉堂はとても心が健康で、市井の人への信頼感を強くもっている人だったのではないかと思いました。

上の絵は「山雨一過」という作品です。雨上がりの光の感じ、峠の下に雲が浮かんでいる画面右側の青い山並み・・・スタジオジブリのアニメの背景を連想しました。

雨降り中や雨上がりの光景を描くのがとても上手な河合玉堂展を見ているうちに、幸い外の雨は上がっていました。閉館後、駅に向かっていると、どんどん湿度が上がって、気温も上がってきました。「また降りそうだな・・・」と思っていると、日比谷線への階段を降りはじめたところで、ガラスを打つ雨の音が聞こえたかと思うと、バケツをひっくり返したような雨になりました。

(自分は濡れないですんだので・・・)河合玉堂鑑賞に最適な天候だったと思います。自己チューでごめんなさいm(__)m