法令遵守(コンプライアンス)


先週清水眞砂子さんのお話に出てきた、「法令遵守」について考えをめぐらしています。
清水さんは「アンネ・フランク一家をかくまった人たちも杉原千畝さんも法令遵守はしていませんよね。ルールは破っている。でも誰もが感動した、素晴らしい、と言う。コンプライアンスってどういう意味か辞書を調べてみたら、金属の折り曲げに耐える限度を表す指数の単位であると同時に服従する、従順であるとう意味があるそうです。法令遵守の大合唱は法令さえ守っていれば何をしてもよい。ということにならないか?それと杉原千畝に感動する心はどこで両立するのか?」そんなことをおっしゃられました。
朝日新聞で連載中の「プロメテウスの罠」《残された人々》では、南相馬市の職員が避難に手助けが必要な障害者の個人情報を自分が責任を取る覚悟で支援団体にいち早く見せ、調査・支援に動いた顛末が書かれています。
自分だったらどうするかと考えさせられました。個人情報保護法を行動しない言い訳に使ってしまったのではないかと思います。
自分の良心に従って判断し行動すること・・・法律違反になっても、自分の身に危険が及んでもできるどうか?長いものに巻かれるのが大好きな私じゃ無理そうだなぁ。。。
新美南吉の『手ぶくろを買いに』の最後に母さんきつねがつぶやく「ほんとうに人間はいいものかしら。ほんとうに人間はいいものかしら。」の言葉が耳にこだまします。
写真は季節外れの大輪金糸梅の花。寒空に1輪だけ凛と咲いていました。

ドライフラワーになったあじさいもわずかに紫色を残してきれいでした。

手ぶくろを買いに (日本の童話名作選)

手ぶくろを買いに (日本の童話名作選)