沢 知恵 いいうたいろいろ 夏@ラ・カーニャ

ライブ・アット・ラカーニャ夏

ライブ・アット・ラカーニャ夏

保育室で育てていたアゲハが二日連続で無事に羽化し、夏空へ旅立って行きました。サナギの中に小さく折りたたまれていた羽が見事に開いてはばたく不思議には何歳になっても感激します。
仕事を早めに上がらせてもらって、つれあいと沢知恵さんのコンサートに行きました。ピアノの真うしろ、前から2列目。スチール製の丸椅子は固かったけどライブは前方の席がやっぱり一番。
今日は17時開演。MCで沢さんもコメントしていましたが、《こんにちは》と《こんばんは》の中間の微妙な時間。保育室の散歩で10時前後に街の人たちや他の保育所の保育士さんたちとかわす挨拶も《おはようございます》か《こんにちは》かで一瞬悩みます。ま、現実には《おはよう》派が優勢です。爽やかさに一日の長ありかな?
今日はアカペラから入らずに、『イマジン』日本語訳の朗読から。
あ〜そうか。私は語る人が好きなんだ・・・。と納得しました。
相性の良い噺家さんの落語を聴くと目の前にありありと光景が浮かぶのと同じように沢さんの歌を聴くと映像くっきり、歌によってはドラマを一本見た気分になります。(「さとうきび畑」「風に立つライオン」「死んだ男の残したものは」etc・・・)言霊をハンドリングする秘訣は声?間?呼吸?小三治師匠も沢さんも目の前に映像が見えていると何かでコメントしていたと思うので、客席を共同幻視に誘う超能力があるのかもしれませんね(笑)
ブルース好きのつれあいはベース弾きなので、ピアノの特に左手の力強さに感嘆していました。
やぎさんゆうびん』は国会のテーマソングにぴったり!悲しいことですが・・・。言葉だけが上滑りしていく徒労感。
ライブが始まって間もなく、客席で床に置いたグラスが倒れた音がすると、「大丈夫?こぼれなかった?」とさりげなく気遣う言葉が出ていました。とっさの一言に人間の器が出ますね。私も気をつけよう!保育室の子どもたちは食事中に食器を倒したり、落とすことが多いのです。「何やってんの!」と言いたくなる日は余裕をなくしている証拠なんでしょうね。


帰りに下北沢韓国食堂で生ビールとキムチチゲの晩ご飯を食べていたら、隣の席に座った方もラ・カーニャライブのパンフレットを広げたので、つい声をかけてしまいました。聞きたがりのオバサンに「沢さんの一番好きなレパートリーはその時々で変わるけど今は『小さな恋のうた』かな?」と答えてくれました。ありがとう!

家への帰り道、梔子(くちなし)の香りが濃厚でした。早春の沈丁花、梅雨時の梔子、秋のはじめの金木犀が私にとって季節の移ろいを伝える三大芳香花木です。単純に花の香りだけで選ぶとスイカズラが一番かな?梅も薔薇も捨てがたいけど・・・。