我が師の恩

「わがしのおん」と入力したら、いきなり「和菓子の音」と変換されました。(笑)
時々、高校時代の先生方のことを思い出します。入学早々最初の授業で黒板に「忍辱(にんにく)」と大書して、その意味を教えて下さった国語の先生は在職中にご病気で逝去されました。当時はおじいさん先生に見えたのですが、実は定年前だったのでしょうか?「忍辱」は仏教用語で、如何なる困難をも耐え忍ぶこと。常に平穏な心を保ち、他に対して寛容であること。だそうです。先生は目の前の15才の高校生に30年後に開封してようやくおぼろげにその意味がわかりかけてくるような手紙を渡してくれたのだなぁと思います。
私の出身高校は北アルプスの麓にあり、毎年全校登山というイベントがありました。持病や怪我などの理由がない限り、槍ヶ岳常念岳、白馬岳、唐松岳などのいくつかのコースから自分の体力、気力、友だち関係を考えて選び参加します。私は1年で白馬岳、2年で常念岳、3年でちょっと怠けて唐松岳を選んだような記憶があります。修学旅行はないのに、地元とはいえ、全員参加で3回も登山に行くなんて、質実剛健を旨とする校風の面目躍如というところでしょうか?
3年で行った唐松岳では引率の太った先生が大汗をかいて、遅れながらも必死に山道を登っていた姿が忘れられません。参加しないことだって可能だったでしょうに、カッコ悪い姿を生徒にしっかり見せてくれました。その時はわからなかったけれど、今になって生きることの手触りを身を持って教えてくれた先生に感謝の気持ちを感じています。時代遅れな考えかもしれませんが、スマートで要領が良いだけが人生の価値じゃないと思うのです。
面倒な事になりそうなことは最初からやらない・・・という方向に世の中がシフトしてしまっている今、危険が伴う登山を支えてくれていた先生方の苦労を思うと本当に頭が下がります。ちなみに今も母校では7月に全校登山を行っているそうです。

上の写真は環状8号線高円寺陸橋の下できれいに咲いていたツツジ。ありふれていて、大気汚染にも強くタフなせいか、誰に褒められるということもないけれど、春ともなれば大輪の花をつけてあたりを明るく彩ってくれています。
下の写真はニンニクのネットの止め具。顔に見えます。Smileyウルトラマン

うさぎに ヘ・ン・シ・ン!