牛の鈴音&きょん(喬太郎)@中瀬幼稚園

http://www.cine.co.jp/ushinosuzuoto/
新宿武蔵野館で見てきました。前のシートの背中にカバンをかけるフックと傘のホルダー(?)があったので、驚きました。傘ホルダーを見たのははじめてです。今日は折りたたみ傘しか持っていませんでしたが、試しにさしてみました。忘れると困るのですぐにカバンに戻しましたが・・・。
この映画は韓国で大ヒットしたそうです。おじいさんと牛は寡黙にひたすら働き、おばあさんはこまめに体を動かしつつ、自分の思いをポンポン言っています。三者三様に味わい深く、深い絆で結ばれていることがしみじみと伝わってきました。おじいさん、おばあさん、年寄り牛(♀)の三角関係映画とも思えました。おばあさんが「この牛は韓国一の牛だよ。私たちが寒い思いをしないようにこんなに焚き木を運んでくれて」というシーンがとても感動的でした。焚き木を運んだのは牛でしたが、その大量の焚き木を鎌で切りだしたのはおじいさん。鎌を砥石でせっせと手入れし、頭痛に耐え、痛む足を引きずり、食事の時間以外はひたすら働きつづけていました。おばあさんは「この人と結婚したばっかりに私は悲惨な人生だ」と何度も言っていましたが、映画の終盤で牛を『韓国一だ』と褒めながら、同時に夫をも褒めているように感じました。
四季折々の風景がとても美しかったです。春の風景で紫色の花をつけた灌木が何の木なのか気になりました。ツツジ?ヒース?
映画の後は12時に夫と待ち合わせして、『柳家喬太郎さん落語会@中瀬幼稚園』に参加しました。第一部は大人向け、第二部は園児とともにという構成です。まずは大人向けの一席。一番前の列で園児の小さな椅子に腰かけて『転失気』を聴かせてもらいました。私の落語鑑賞史上もっとも噺家さんから近い距離に座り、表情、目の動き、手の動き、つぶさに見させていただきました。こんな贅沢本当にあり?と思いながら、気持ち良く大笑いしました。喬太郎師匠、園長先生はじめ、関係の皆様に感謝の気持ちで一杯です。
第二部は園児に落語のレクチャーを少しして、小噺『桃太郎』『花咲じい』、そして『寿限無』。《落語は対話で話が進みます》というレクチャーが目からウロコでした。たしかに地の文は極力省いていますね。昔話がセリフや固有名詞をなるべく省いているのと対照的だなぁと思いました。