植草甚一スクラップ・ブック


今日は世田谷文学館植草甚一スクラップ・ブック展を見てきました。
祝日なのに、館内はすいていたので、じっくり楽しめました。
万年筆で書いているノートの美しさに感動しました。表紙には自作のコラージュがほどこしてあったり、タイトルがレタリングになっていたり。ノートへの愛があふれていました。
コクトー風のイラストや俳優の似顔絵もあちらこちらにほどこされています。絵を描く人の字って、デザイン的な美しさがありますね。与謝蕪村の字も独特で心魅かれましたが、植草甚一の字ものびやかで好きだなぁ。
映画の試写会に行くと、シーンごとの詳細なメモを取り、映画の全編イメージがつながってから、映画評を執筆したそうです。軽快な口語文体で時代を画した人ですが、根はすごくまじめなのでしょうね。テクニックに興味があると言いきっていました。
おしゃれでお茶目で買い物好き。なんともカッコ良い人。
晩年は所蔵していた4万冊を超える蔵書を元にして、下北沢に古書店「三歩屋」をひらくことを構想していたそうです。残念ながら、病気のため実現しませんでした。展示の最後に幻の店のイメージを再現したコーナーがありました。そこは撮影可だったので、沢山撮ってきましたよ〜。
座机やステレオは植草さんの持ち物ではなく、イメージに合わせて用意したそうです。

アンティークの椅子に腰かけて、展示してある本を読んでもOK。この部屋にいたのは係の女性と私だけ。贅沢な時間でした。


このPOPおもしろ〜〜い。