不便のねうち

不便のねうち (ORANGEPAGE BOOKS)

不便のねうち (ORANGEPAGE BOOKS)

OKバジのお話やべっぴん三の会での宮川ひろさんのお話を聴くと、便利さの功罪について考えさせられます。
1923年生まれの宮川ひろさんが子守のために小学校に行けなかった幼なじみと大人になって再会した時、その人は「森が私の学校、木が私の先生だった。」と語ったそうです。ネパールの奥地では今もなお就学の機会がない女の子がいるそうなので、戦前の日本の農村と似ているなと思いました。携帯電話を使っている人もいるそうですが・・・。
宮川さんは「だいこんとにんじんとごぼう」の語りの後で、風呂をわかすために、川の水をバケツに16杯汲んでこなければならなかった事、天秤棒はリズミカルの担ぐことが大切な事を教えてくれました。水を汲み、火をおこして沸かすお風呂と蛇口をひねれば準備できるお風呂と・・・その違いをしっかり感じて昔話を語っていたかなぁ?柴の重みを感じていたかな?と自分が恥ずかしくなりました。
何でもお金で買ってくれば済む便利な生活に慣れると、服にも物にも食べ物にも、作ったり、採ったり、解体したり、運んでくれた大勢の人の力があることを忘れていることが多く、感謝の気持ちが足りていないな・・・と反省しました。
そんなわけで、『不便のねうち』について日々考えさせられています。