阿刀田高講演会

セシオン杉並で阿刀田高さんの講演会を聴いてきました。
演題は『ユーモア革命〜心をひらくコミュニケーション』
プログラムに講演は10:40〜12:10と書いてあったのですが、原稿やメモをみずに「笑いについて語ると脳の話や理屈が出てきて、ちっとも笑えない話になりがちなんですよ〜」とボヤきながら、愉快な話題を次々に繰り出してきちっと12:11に終了しました。さすがは日本ペン協会会長をつとめた方だなぁ。
日本語は世界的にみても音の数が少ない言語で同音異義語が多いので、駄洒落が作りやすいという説明には膝を打ちました。
そして、駄洒落実践編。
「教養あるねぇ。いつから?」「今日よ。」
「転勤するんだって?どこに?」「幸か不幸か福岡。」
他にも沢山紹介されましたが、メモしたのはこのふたつ。聞いた時は面白かったのに、結構すぐ忘れるのもまた駄洒落だと思いませんか?

言葉のあそびは元手がかからない安あがりなあそびだそうです。
俳句や短歌もしかり。たしかにそうですね。別にヘタでもいいじゃんと思っていれば、近所の公園に行って一句ひねるのも吟行になります。良いかも?

後半はちょっと居住まいを正した感じにギアチェンジして、笑いとユーモアの違いについて語ってくれました。
ユーモアはひとつの事柄に対して、別の見方もできること。必ずしも笑いを誘うとは限らないそうです。10のうち8の考えがあっても、2の別の考えを受け入れる余地・ゆとりがあること。近ごろ、教条主義に陥らないことの大切さを思うことが多かったので、共感するところ大でした。
セレンディビティーに遭遇しやすい科学者の資質は、あまりにその実験に集中しすぎずに、時々よそ見する能力なんだそうです。垂直方向の集中力も大切だけれども、水平方向に目を配る力も必要。なるほど。なるほど。

会場の中庭では産直市や食べ物の出店がありました。
かき氷屋さんのフォルクスワーゲン。マークの上のスヌーピーがキュート。特に耳!