ヘンな日本美術史

ヘンな日本美術史

ヘンな日本美術史

『ヘンな日本美術史』は実作者ならではの慧眼があちこちでピカピカ光っていて、とても面白かったです。
図版が小さいので、老眼鏡をかけた上にルーペで見ても、まだわからなくて、インターネットで画像検索しながら、読みました。
美術館の照明は上からの光なので、制作時の窓からの自然光や燭台の灯りで見ていた時の効果とは違うという指摘が面白かったです。そういえば、プライスコレクション展では光に配慮した展示がありました。金箔を貼った屏風の絵はしゃがんで見るのが一番などの実用的な知識もあって、美術館に足を運びたくなりました。
『すゞしろ日記』で斗米庵(伊藤若冲)双六を巻頭に置いた山口さんなのに、第4章の【円山応挙伊藤若冲】は12ページ半でおしまい。そ・・・そんな〜。しかも若冲は図版さえない(涙)もっともっと熱く語ってほしかったです。
円山応挙の異様な多作ぶりとそれを支えた工房システムについての実作者としての推論・・・聞いてみたいな〜。
すゞしろ日記

すゞしろ日記